2016年1月8日金曜日

変わらないこと。

 年末から5年前の実践を見直す作業をしていました。 
 指導案、画像、動画、通信、手帳......。あらゆるものを引っ張り出してきて、見直しました。 
 この時の学級は、初めて「子どもたちに委ねる」覚悟を決めた学級です。
 そして、私自身がそれまでに学んできた「ファシリテーショングラフィック」を中心に据えて、学級づくりに取り組んだ学級です。 ファシグラの研究会で提案するために見直したのですが、結果として今の実践を見つめ直す機会になりました。
 
 5年前、私は9人の小さな学級の担任でした。保育所から中学校まで12年間も同じ集団で生活していかなければならない子ども達です。固定化された人間関係の中で、「何を言うかではなく誰が言うか」が大切にされている場面が多くありました。学級解体がない子どもたちにとっては何年も続くことが、容易に想像できてしまいます。
 
 この年、私が最も意識したことが「教室を子どもたち全員の居場所にすること」でした。そのためのツールとしてファシグラを活用し、模造紙上で全員の考えが繋がるようにしました。視覚的に「自分の考えも取り上げられている」ことがわかるようにしたのです。みんな繋がってるんだよ、と、伝えたかったのですね。 

 対して、今の学級では、ファシグラ実践はほぼありません。別の方法で子どもたちが繋がりを実感できるように取り組んでいます。それでも、変わらないこともあります。 

 ・子どもたちに委ねること
 ・教室を子どもたち全員の居場所にすること 
 ・子どもたち自身が描くこと(書くこと)

 この3つは、私の中で変わらないものです。 もちろん、揺らぐことも、これでいいのか?と悩むこともたくさんあります。ただ、最終的にここに戻ってきています。
 
 今回、5年前の実践を見直すことで、自分の実践の根っこにあるものを確認することができました。カタチとしては見えないけれど、私の中の真ん中にはファシグラがあることも、再確認できました。 
 19日から始まる3学期。自分の根っこにあるものを意識して、子どもたちとともに卒業に向けて走り抜けようと思います。

(水戸ちひろ)

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