2016年2月28日日曜日

9月14日の奇蹟!!(ある日の学級通信より)



 
  奇蹟が起きました。
 
  何だかわかりますか?
 
  それは、・・・「移動教室の時、全員の椅子が見事に机の中に収められていた」・・・ことです。ただの1人も乱れていない。すごいことです。
 
   私が椅子に注目したのは、東京のある中学校の話を聞いてからです。その学校の教育目標は、『机を離れるときは、椅子を入れよう』です。なんと具体的で、一見、小さな目標のようにみえます。(ある学級の1日の目標みたいです)
 しかし、これがなかなか達成できなかったそうです。全校生徒(約4000人)が、いつでも、どこででもできるようになったのが、1年後でした。1年かかった、ということです。しかし、この目標が達成されてから、不思議なことが起こり始めます。まず、学力が向上してきます。そして、部がどんどん強くなり、全国大会へ行く部もでてくる・・・。
「椅子を入れる」ことを徹底することで、すべてがよりよく変わった、という話でした。
 
   なぜ、「椅子を入れる」とすべてが変わるのか。自分なりに考えてみました。東京のこの中学校は生徒数がものすごく多い。教室は我がクラス同様、机と椅子だらけでしょう。歩くにも邪魔になる。ところが、椅子が入っていると、歩くのがとてもスムーズです。歩きやすい。椅子を机に入れるのは自分のためではなく、そこを歩く人のためだったのです。つまり、人の身になって考えること。それがいつでも、どこでも、だれにでも。その力が身についた人が、どんどん、よりよく変わっていったのだと考えました。
 
   『人の身になって考える』ああ、自分はできていないなぁと反省しました。1Aのみんな、一緒にこの力を身につけて、一つ上の自分を目指そうぜ!!
                                                                                                                                  
                                                                                                                                                (小林 智)

2016年2月25日木曜日

共通する、関連する

 私は、中学、高校、大学と野球部に所属していました。現在も、野球部の指導にたずさわっています。大会や練習試合では、審判をすることもあります。
 先日、野球関係の講演会に参加しました。午前中は、あるスポーツライターの講演に参加しました。高校野球の試合のエピソードや高校野球の選手、監督、プロ野球の選手等の人物のエピソードを交えての講演でした。私は、ノートにメモを取りながら話を聞きました。ノートから、話のポイントとなるフレーズをいくつか挙げます。
 ・準備・確認が必要である。「当たり前だ」とわかっているようなことでさえ、声に出して確認することが大切だ。
 ・当たり前のことを、チームで徹底する。
 ・その行為に意味があるかどうか考える前に、とりあえずやってみる。
 ・とりあえずやったことを、どんな状況・条件でもやり続ける。そのことによって、見えてくるものがある。
 ・当たり前のことを100%できるのが、いい選手である。
 野球にかぎらず、授業の実践、学級経営、日常生活など、さまざまな場面にも通じるところがあるな、とあらためて感じました。


 同じ日の午後に、野球の指導者対象の別な講演会に参加しました。講師は、高校野球監督として甲子園で全国優勝した経験のある方でした。講演の最後に、私は「全国優勝する前にも何回か優勝するチャンスはあったのに、負けた試合があったが、その試合の敗因は何だとお考えになっているか」という旨の質問をしました。それに対し、講師の方は、「序盤に大量リードして油断が生まれた」「次の選手を起用しようとしたときの準備ができていなかった」ことを挙げました。午前に聞いた講演と内容が重なることがあり、なるほど、という思いを抱きました。
                                                     (對馬義幸)

2016年2月7日日曜日

続けていること



 今年度、初めて1年生の担任をしています。最初の1週間で、「今まで担任として、楽をさせてもらっていたのだな」と初めて思いました。1年生は知らないことが多く、私の言い方やあり方1つで良くも悪くも変化していくからです。その責任の重さに、苦しくなることもありました。
 少しでも良い変化を起こそうと、4月から続けてきたことが2つあります。


①伝えたいことは、教師がやってみせること

例えば水や食べ物をこぼした時、1年生はスルーしてしまいがちです。こぼしたという意識がない子もいます。だから「何かをこぼしてしまった時はね・・・」と言って、実際に水や食べ物をこぼして、雑巾でふいて見せました。すると「へえ、そうするのね。」と、真似できるようになりました。1年生らしさだと思っているのですが、何でもやってみたいという気持ちが強いので、友達がこぼしたものでも「それ拭きたい!」と言って、行動するようになりました。「手伝ってくれて、ありがとう。」と伝えれば、お互い気持ちよく過ごせます。知らないことが多いから、「それできない」「どうやってやればいいのか分からない」と不安を訴える子も多く、そんな時は「見ていてね。」と言ってやって見せることで安心して学習に取り組めることもありました。



②教室に本をおくこと

 巡回司書の方や図書館の力を借りて、教室には必ず30冊以上の本を置くようにしました。1人1冊手に取ることができるようにするためです。3年前までは、読み聞かせをすることも絵本を買うこともほぼなかったです。勤務校の先生方が教室にたくさんの本を置いているのを見たり、研修会で絵本の魅力に触れたりしたので、取り組みを始めました。読み聞かせをしてみて、子供達の様子にも変化がありました。初めは絵ばかりを見ていた子が、文字をおうようになり、自分から本を手に取るようになり、自分で本を読むようになりました。もちろん全員ではないですし、「本を読むより、お絵かきがすき。」という子もいます。でも「この本のここが好き。」「これ読んでみて。」「その本楽しいよね。」というように、本がお喋りの話題になっていることもあります。上手く言えないですが、とても温かい空気が流れます。

 話下手な私にとっても、笑える内容の本を選べば、笑いを起こすことができるというのも、魅力の1つです。シーンとさせたい時、笑わせたい時、こちらから大切なことを伝えたい時、絵本は力になるなあと思っています。もっと授業や学級経営に活用できそうですが、まだまだ勉強中です。

 苦しい時でも、1年生の可愛らしさには元気をもらえました。あのぷくぷくした顔で笑われると、また明日も頑張ろうと思えます。あと2ヶ月程で、今年度も終わります。焦らず慌てず、子供達をよく見て関わっていきたいと思っています。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
                (辻村 佳子)