2016年2月7日日曜日

続けていること



 今年度、初めて1年生の担任をしています。最初の1週間で、「今まで担任として、楽をさせてもらっていたのだな」と初めて思いました。1年生は知らないことが多く、私の言い方やあり方1つで良くも悪くも変化していくからです。その責任の重さに、苦しくなることもありました。
 少しでも良い変化を起こそうと、4月から続けてきたことが2つあります。


①伝えたいことは、教師がやってみせること

例えば水や食べ物をこぼした時、1年生はスルーしてしまいがちです。こぼしたという意識がない子もいます。だから「何かをこぼしてしまった時はね・・・」と言って、実際に水や食べ物をこぼして、雑巾でふいて見せました。すると「へえ、そうするのね。」と、真似できるようになりました。1年生らしさだと思っているのですが、何でもやってみたいという気持ちが強いので、友達がこぼしたものでも「それ拭きたい!」と言って、行動するようになりました。「手伝ってくれて、ありがとう。」と伝えれば、お互い気持ちよく過ごせます。知らないことが多いから、「それできない」「どうやってやればいいのか分からない」と不安を訴える子も多く、そんな時は「見ていてね。」と言ってやって見せることで安心して学習に取り組めることもありました。



②教室に本をおくこと

 巡回司書の方や図書館の力を借りて、教室には必ず30冊以上の本を置くようにしました。1人1冊手に取ることができるようにするためです。3年前までは、読み聞かせをすることも絵本を買うこともほぼなかったです。勤務校の先生方が教室にたくさんの本を置いているのを見たり、研修会で絵本の魅力に触れたりしたので、取り組みを始めました。読み聞かせをしてみて、子供達の様子にも変化がありました。初めは絵ばかりを見ていた子が、文字をおうようになり、自分から本を手に取るようになり、自分で本を読むようになりました。もちろん全員ではないですし、「本を読むより、お絵かきがすき。」という子もいます。でも「この本のここが好き。」「これ読んでみて。」「その本楽しいよね。」というように、本がお喋りの話題になっていることもあります。上手く言えないですが、とても温かい空気が流れます。

 話下手な私にとっても、笑える内容の本を選べば、笑いを起こすことができるというのも、魅力の1つです。シーンとさせたい時、笑わせたい時、こちらから大切なことを伝えたい時、絵本は力になるなあと思っています。もっと授業や学級経営に活用できそうですが、まだまだ勉強中です。

 苦しい時でも、1年生の可愛らしさには元気をもらえました。あのぷくぷくした顔で笑われると、また明日も頑張ろうと思えます。あと2ヶ月程で、今年度も終わります。焦らず慌てず、子供達をよく見て関わっていきたいと思っています。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
                (辻村 佳子)



 

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