2016年10月1日土曜日

「私と仕事どっちが大事?」


どちらも大事なことが出てきた場合,どう答えたらいいのだろう?そんな場面は珍しいケースではない。どちらとも言えない…。そんな場合どうしますか?



私は,昨年度1年間育児休暇を取りました。男性としては珍しいケースだと言われます。男性の育児休暇取得率は短期・長期合わせて2%前後。1年間取得する人は,さらに少なくなります。(平成27年度雇用均等基本調査によると男性の育児休暇取得率は2.65%。その中で1年以上育児休暇を取得した人は2%。1万人に約5人。)自分が育児休暇を取得しようと考えたのは,様々な要因があります。環境・時期・周囲の理解,何より育児休暇を取りやすい公務員だったこともあり取得しました。育児休暇を取得したくても取れない環境にある人はたくさんいることを理解しつつ,取れる人は取らなければという思いもありました。



 育児休暇から復帰して職場も変わり,半年経過。復帰しての半年は,「これまで通り」の仕事と「現実」の仕事との間でさまよい続けた半年でした。これまではここまでやっていた。でも,保育所の迎えに行かなければならない。病院に行かなければならない。これまで以上に子どもに目が向き,自分の仕事と家庭を意識する半年。これまで以上に効率を考え,仕事の軽重をつけ,取捨選択していく毎日。母親として育児休暇を取得し,職場に復帰している先生方に頭の下がる思いを抱きつつ,自分なりのスタイルを今現在も模索しています。



 仕事と育児どちらが大事でしょう?自分はどちらも大事だと思っています。後は,その時々のバランス。そして,調整。今日は,子どもが耳鼻科に通院したため,仕事:少年団:家庭は,3:3:4のバランスで1日を過ごしました。明日は,少年団の大会が1日あるため,仕事:少年団:家庭は,1:8:1になるでしょう。もちろん,これにやらなければならないこと,やりたいことが入ってくるので,この割合ではないことも考えられます。



「私と仕事どっちが大事?」には,「どっちが大事?」ではなく,そう聞いた背景を考えることが必要だと思います。育児休暇を取ってから,子ども・保護者・同僚の言葉や行動に「どうして?」と背景をより考えるようになりました。「期日まで提出物を!」と言いますが忙しい時についうっかり見落とすことや忘れてしまうこともあります。忘れ物をチェックしてくださいと言っても,夜遅くに帰ってきて話を聞けないことだってあります。自分の場合は,育児休暇の時間は,これがすべて!絶対!ではなく,柔軟に考えられる「幅」を学ぶ時間だったように思います。1つのことを徹底することも必要ですが,その場・その時・その子ども・保護者・同僚に応じて柔軟に考える先生がいてもいいと思いますが,どうですか?
                             (木下 尊徳)

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