2016年11月19日土曜日

絵本と私

 3度目の1年生の担任をしています。私のクラスの国語の授業の最初は読み聞かせから
スタートします。
 「今日の国語はまずは読み聞かせです。」子どもたち「やったー!」
 4月から続けてきてこのやりとりが日常になりました。子どもたちが集まってぎゅうっ
と固まって読み聞かせする本に目を向け、耳を傾けます。
 時には面白い話を、時にはすっと話の世界に入っていく話を、時には子どもと対話をしながら…。色々なお話を子どもたちに届けます。
 子どもたちの本を見つける真剣な目。笑顔。絵本を通して子どもたちと作る雰囲気はとても温かくて子どもたちも、私も好きな時間です。
 学級文庫、通称「たなぶんこ」にはたくさんの絵本があります。いつしか子どもたちはその中から読んでほしい本を選んで、「これ読んで」と私の机の上に置いていくようになりました。
国語だけではなく、道徳、生活など様々な学習で私にとって絵本が必須となりました。
私の学級経営において、「絵本」はなくてはならない存在なのです。

 子どもの頃には母に読み聞かせてもらっていましたが、以前はここまで私は絵本に夢中になることはありませんでした。
 私を絵本に目覚めさせたのは、前に住んでいた町の人たちとの関わりが大きかったです。
学校での仕事の傍ら、地域の読み聞かせボランティアに所属したくさんの町民や子どもたちに読み聞かせを行いました。町の図書に関わる様々な取り組みにも関わらせてもらいました。その中で絵本が大好きになり夢中になってたくさんの絵本を読みました。絵本が私のライフサイクルの一部になりました。
 地域に一歩踏み出して活動できたことが、私の教員としての幅を広げてくれました。本当に感謝しています。

 この春、異動をして新しい学校で勤務しています。学校は変わっても私のライフサイクルは基本的には変わりません。学級づくりの一つの手段として「絵本」を私の武器としてどんどん実践を積み重ねていけたらいいなと思っています。そして学校だけではなく地域に一歩踏み出し、一町民として子どもたちを見守り育てていきたいと思います。
 地域に一歩踏み出してみること、それが実は教員としての力を高める一つの手段になるのかもしれません。

                             (田名部 圭一)

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