2017年3月31日金曜日

平成28年度 集会開催予定

おかげをもちまして、全集会を無事に終了いたしました。ありがとうございました。

(1)8月4・5日 サマーセミナー
(2)11月5日(土) 北見集会
(3)11月26日(土) 函館集会
(4)12月3日(土) 帯広集会
(5)1月7日(土) ウィンターセミナー
(6)2月4日(土) 旭川集会
(7)2月25日(土) 苫小牧集会
(8)3月26日(日) 札幌集会

2017年3月28日火曜日

第88回ブラッシュアップセミナーin札幌 開催報告

 3月26日(日)に、神戸より多賀一郎先生をお招きし、第88回教師力ブラッシュアップセミナー in 札幌が開催されました。沢山の参加者においでいただき、一緒に学ぶことができました。本当に有難うございます。このたびのセミナーは、1年のゴールを見通した学級づくり・授業づくりというテーマで行いました。模擬授業や講座を通して、何を「ゴール像」としてスタートするのかを考えていきました。

 最初の模擬授業3連発は「学級開き」について。歌、挨拶、自己紹介などで楽しい学校生活の始まりを演出する一方で、その背後にある「ゴール像」を考えました。学校大好き!という思いだったり、必要なつながりを作ることだったり……学級開きはその時楽しく耳目を引きつける「ネタ」ではなく、その後1年間を通して目標となっているものがメッセージとして含まれていることを考えた時間でした。
 大野先生の講座「ゴールを意識した学級づくり」では、学級開きの3日間の「その後」の大切さについても考えました。集団のゴール、個のゴール、子どもに左右されないもの、子どもの姿に合わせるもの、目標のもつ意味について考えつつ、どのように信頼と安心のある学級にしていくのか、見通しをもって活動していくことの大切さを聞くことができました。

 次の模擬授業3連発は「授業びらき」について。国語の授業びらきということで、1年間の学び方のエッセンスや、最後の姿をイメージした授業開きの活動を展開していきました。3つとも詩を使って、小学校は音読で声を出すことを中心に、中学校は深く考えていくこととそこから生み出される対話の面白さについて考えていきました。僕も模擬授業を行ったのですが、指示の言葉が十分精査されていないことを指摘され、子どもたちに掛ける言葉の丁寧さについて十分に考える必要があることを意識させられました。
 多賀先生の講座でも、授業開きにおいては「1年間これをしていく」というメッセージの発信の大切さなど、たくさんのことを聞くことができました。「子どものゴール」と「教師のゴール」を、混同せずに考えていくことなどが印象に残りました。

 会の終わりには、それぞれ参加者が自分なりに抱く「ゴールイメージ」を考え、語り合いました。参加者アンケートからは「授業開き、学級開きは覚悟の時でもあると改めて感じました。自分の力量と相談し、冷静な視点も必要と思いました。」「ゴールの持ち方で悩んでいたので「変えられるぐらいのものを」という話を聞けて、自分なりの考え方が少し見えてきたと思います」というご意見をいただきました。4月の学級開きはもうすぐ。そこにむけて年間通した「見通し」をもって取り組めるような1日になったのではないかと思います。

(増澤友志)

2017年3月8日水曜日

現在地を語るということ

先日の苫小牧集会で、数年ぶりに登壇させていただきました。
この数年の学級づくり、授業づくりを振り返る、またとない機会にもなりました。
数年前までと変わらない部分もあり、
大きく変わっている部分もあり、
「そうか、私こんなこと考えてたんだ!」
という発見もありで、
楽しく準備させていただきました。

さて、表題は、苫小牧集会のメイン講師だった大野先生の言葉です。鼎談の中で、
「現在地を語っておこうと思って」
確か、こうおっしゃってまさに今の学級の話をしてくださいました。
実は、苫小牧集会が終わってから今までずっと、モヤモヤしたままです。
何に?
私の「現在地」に、です。
私が考えている今の学級と、
学級の現在地と。
ここに乖離はないか?
思い込みはないか?
見失っていることはないか?
ずーっとぐるぐるしています。
あゆみの所見を書きながら、
1年間の子どもたちの成長を振り返りながら、
今なお、ずーっとぐるぐるしています。

しばらくこうやって立ち止まって考えることをせずに進んできました。
ただただ突っ走ってきました。
だから、今、とてもよい時間を過ごせているように思います。
今年度の登校日も残り10日あまり。
立ち止まったまま、私と子どもたちの「現在地」をしっかり確認して終えたいと思います。

(水戸ちひろ)

2017年3月1日水曜日

ホームとアウェイ

 3月になり、まとめの時期になりました。今、一人一人の成長を思い出しながら所見を書き始めています。思い出してみると、毎年、この子は変わったなと思う子どもが必ずいます。その中の一人のことを紹介します。

 私は、その子に4、5月に手を焼いていました。私が何か指示を出したとしても次のように話して何もしなかったからです。



「うちは違う。先生の言う通りにはやらない。」



 私が何をしてもうまくいきません。それでも、その都度、いろいろなやり方で、その子と接してきました。何が有効だったかは分かりませんが、その子は少しずつですが確実に変わっていきました。後期になると、学級会で建設的な意見を言ったり、学習発表会の練習を休み時間に自主的にしたりとその行動に驚かされました。

 教育相談でその子の成長をたくさん伝えた後、保護者の方からあるエピソードを聞きました。子どもから次のようなことを言われたというのです。



「お母さん、違うよ。先生はこう言っていたよ。」



 この言葉を聞いて私は驚き、4月にその子が話していた言葉「うちは違う。先生の言う通りにはやらない。」ということを保護者の方に伝えました。保護者の方もその変容に驚いていました。知らず知らずに子ども自身の考え方が変わっていたのです。

 4月には、家庭を「ホーム」にしていて、学校は「アウェイ」にしていました。今考えると指導のしにくさはここにあったのかもしれません。それが後期には、学校も「ホーム」にするようになりました。それが子どもの「お母さん、違うよ。先生はこう言っていたよ。」という言葉につながったのだと思います。成長していくには、「ホーム」を家庭から学校へ広げていくことが大切だと感じました。一人でも多くの子どもに学校を「ホーム」に感じてもらえるようにしていきたいです。

(加賀 大介)