2017年3月28日火曜日

第88回ブラッシュアップセミナーin札幌 開催報告

 3月26日(日)に、神戸より多賀一郎先生をお招きし、第88回教師力ブラッシュアップセミナー in 札幌が開催されました。沢山の参加者においでいただき、一緒に学ぶことができました。本当に有難うございます。このたびのセミナーは、1年のゴールを見通した学級づくり・授業づくりというテーマで行いました。模擬授業や講座を通して、何を「ゴール像」としてスタートするのかを考えていきました。

 最初の模擬授業3連発は「学級開き」について。歌、挨拶、自己紹介などで楽しい学校生活の始まりを演出する一方で、その背後にある「ゴール像」を考えました。学校大好き!という思いだったり、必要なつながりを作ることだったり……学級開きはその時楽しく耳目を引きつける「ネタ」ではなく、その後1年間を通して目標となっているものがメッセージとして含まれていることを考えた時間でした。
 大野先生の講座「ゴールを意識した学級づくり」では、学級開きの3日間の「その後」の大切さについても考えました。集団のゴール、個のゴール、子どもに左右されないもの、子どもの姿に合わせるもの、目標のもつ意味について考えつつ、どのように信頼と安心のある学級にしていくのか、見通しをもって活動していくことの大切さを聞くことができました。

 次の模擬授業3連発は「授業びらき」について。国語の授業びらきということで、1年間の学び方のエッセンスや、最後の姿をイメージした授業開きの活動を展開していきました。3つとも詩を使って、小学校は音読で声を出すことを中心に、中学校は深く考えていくこととそこから生み出される対話の面白さについて考えていきました。僕も模擬授業を行ったのですが、指示の言葉が十分精査されていないことを指摘され、子どもたちに掛ける言葉の丁寧さについて十分に考える必要があることを意識させられました。
 多賀先生の講座でも、授業開きにおいては「1年間これをしていく」というメッセージの発信の大切さなど、たくさんのことを聞くことができました。「子どものゴール」と「教師のゴール」を、混同せずに考えていくことなどが印象に残りました。

 会の終わりには、それぞれ参加者が自分なりに抱く「ゴールイメージ」を考え、語り合いました。参加者アンケートからは「授業開き、学級開きは覚悟の時でもあると改めて感じました。自分の力量と相談し、冷静な視点も必要と思いました。」「ゴールの持ち方で悩んでいたので「変えられるぐらいのものを」という話を聞けて、自分なりの考え方が少し見えてきたと思います」というご意見をいただきました。4月の学級開きはもうすぐ。そこにむけて年間通した「見通し」をもって取り組めるような1日になったのではないかと思います。

(増澤友志)

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