2017年11月9日木曜日

私とリフレクション

現在私は6年生の担任をしている。
 教員の仕事に就き,3年になる。「あなたが何気なくやっていることは,良くも悪くも子どもに影響するよ。」そう言っていた先輩教諭の意味が少しずつ理解できるようになってきた。

「"自分"を大切にすること」―これは私自身の核である。
子どもの会話を聞いていると,自分の言い続けてきた事・やり続けてきた事が子どもに浸透していることを実感させられる。これは,56年と持ち上がりで受け持ち,2年間言い続けてきたことの結果である。そして先輩教諭の影響なのである。

「あなたが何でもかんでも聞いていては,子どもも同じように何でも聞きに来て自分の意思をもてない子になってしまうよ。1年目だろうが,何年目だろうが,子どもにとってあなたも私も同じ先生なの。子どもの前では自信をもちなさい。」

私は子どもの悪いお手本になっているかもしれない。そうならないよう,"自分"というものを大切にすることを一層心掛けるようになった。先輩教諭の一言は,私の思考を変えるきっかけになった。

私が子どもと接する中で心掛けていることは「指導に一貫性をもたせること」,「子どもの声をきちんと聞くこと」,「良いところはとことん褒めること」の3つである。当たり前のことかもしれないが,私はこの3つを大事にし続けている。不安にならないように,事前に質問したり打ち合わせを入念に行ったりしながら,子どもの前では堂々と接するように心掛けている。
これらを意識するようになってから,自然と子どもとの会話や気になること,自分自身の反省点などを毎日メモしていくようになった。そして,このメモはいつしか日記へと変わっていった。

 小学校生活も残り4ヶ月ほどである。卒業文集に取り組む中で,私がやってきた事・取り組んできた事は,本当に子どものためになっていたのか…と考える機会が増えてきた。自分自身の言動を,もう一度見つめ直すことができるようになった。
6年生だからこそ, 率直な意見が聞ける。良いことも悪いことも,毎日さまざまな意見を聞くことができる。
何気ない言動で子どもを傷つけていたこと・話が転々といていたことなど,子どもとの対話を通して気付くこともあれば,自分の日記を見て,子どもと同じ会話をしていたことに気付くこともある。こうした毎日の子どもとの会話が,毎日付けている日記が,私の学びになっているのである。

1125日,私のクラスは函館市で行われる綱引き大会に参加する。大会への参加は2回目で,今年は綱引き大会に向けて,他校と練習試合も予定している。
「昨年つなひき大会に出てから,団結力が強くなりました。」「みんなで1つになって何かに取り組むことはとっても楽しいです。」「同じチームじゃなくても,応援し合える僕たちは最幸です。」「○○がちゃんとしてくれないから,このチームは弱いです。」
―子どもの発言は,現在の学級の様子を物語る。だからこそ,子どものふとした発言や些細な変化には一層気を配らなければならない。

もう一度自分自身を見つめ直すこと。それは子どもだけでなく,教師も大切なことなのかもしれない。

(鈴木 綾)

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