2018年11月15日木曜日

第101回教師力BRUSH-UPセミナー ウィンターセミナー札幌




「多様性に応える教室づくり~気になるあの子たちも包み込むために~」


平成31年1月8日(火)
場所:札幌市産業振興センター
   (札幌市白石区 東札幌5条1丁目1-1)

参加費      4000円  

お申し込みは、以下のアドレスからどうぞ。
(こくちーずにジャンプします)


 これからの教育にとって大切なキーワードである「多様性に応える」学級づくりや、授業づくり。大切なのは分かるけど、実際には何をどうしていいのか分からない、なにから始めたらいいのかわからない、ということも多いのではないでしょうか。教室にいる気になるあの子を何とかしてあげたい、でも、もちろん他の子も大切で、何をしても空回りのような気がする。今、自分には「あの子」や「学級の子」に何ができるんだろう。 そんな悩みを、具体的な取り組みを通して「多様性に応える」ことについてみんなで考えてみませんか。
 今回は、支援介助法の創始者であり、国際護道連盟護道宗家、介護福祉士でもある、廣木道心氏を講師に迎え、インクルーシブにかかわる実践提案もされている札幌の大野睦仁先生、その他、道内の実践家を交えて、みなさんと共に学び合います。 


09:15~09:45 チェックイン及び話題提供「教室にいるあの子について」
                                  (山口淳一)
09:55~10:10 「あの子たちに応える授業づくり」模擬授業1
10:10~10:25 「あの子たちに応える授業づくり」模擬授業2
10:25~10:55 模擬授業協議・対談  
            模擬授業者1×模擬授業者2×廣木道心氏×司会者
11:05~12:25 だれも傷つけない、だれも傷つかない 
           支援介助法による特別な支援を要する子の対応〈理論編〉 廣木道心氏 
12:25~13:25 昼食
13:25~14:10 講座:多様性に応える学級づくり(講師:大野睦仁)
14:20~15:50 だれも傷つけない、だれも傷つかない 
           支援介助法による特別な支援を要する子の対応〈実践編〉 廣木道心氏
16:00~16:45 チェックアウト「明日からの教室づくり」

《講師紹介》 
廣木道心(ひろきどうしん)
支援介助法創始者。国際護道連盟護道宗家。ロングライフ医療福祉専門学院講師。介護福祉士。自閉症児で知的障がいのある息子の父親として,育児を通してパニック時の対応法(支援介助法)を創始。研究レポートがイタリア・ボローニャ大学のオンラインジャーナルにてイタリア語と英語で翻訳されている。
著書に「発達障がいのある子どもへの支援介助法―子どもに痛みを与えないパニック対処スキル」ナカニシヤ出版 「自傷・他害・パニックは防げますか? 二人称のアプローチで解決しよう!」花風社 等がある。
支援介助法協会HP アドレス  http://shienkaijoho.com/ 


お申し込みは、以下のアドレスからどうぞ。
(こくちーずにジャンプします)

2018年7月2日月曜日

第100回教師力BRUSH-UPサマーセミナー in 札幌

 2004年から活動してきた教師力BRUSH-UPセミナーは、「学び続ける子どもたち/学び続ける教師たち」をテーマに、南恵介氏(岡山)多賀一郎氏(神戸)石橋智晴氏(横浜)伊垣尚人氏(東京)大野睦仁氏(札幌)を講師に迎え、この夏に第100回目のセミナーを開催いたします。熱い夏になります。
 この時期の北海道はとてもステキです。ぜひ道外からもお越し下さい!

8月8日(水)9日(木)
場所:札幌市産業振興センター
   (札幌市白石区 東札幌5条1丁目1-1)

参加費(両日)      7000円
   (どちらか1日のみ)5000円 

お申し込みは、以下のアドレスからどうぞ。
(こくちーずにジャンプします)


【講師紹介】
多賀一郎氏(追手門学院小学校)
『ヒドゥンカリキュラム入門―学級崩壊を防ぐ見えない教育力―』(明治図書)『全員を聞く子どもにする教室の作り方』(黎明書房)など、単著共著多数。全国各地で、講師として授業づくりや教師教育についてご提案されている。

南恵介氏(岡山・小学校教員)
『国語科授業のトリセツ』(黎明書房)『学級を最高のチームにする!365日の集団づくり5年』(明治図書)など、単著共著多数。授業づくりから、インクルーシブ教育まで、幅広くご提案されている。

石橋智晴氏(横浜・小学校教員)
NPO法人EN Lab.の理事として全国各地の企業や団体でグラフィックファシリテーターとして活動中。教育、まちづくり、人材育成の分野を中心にグラフィックファシリテーターとして場づくりを行っている。

伊垣尚人氏(東京・小学校教員)
『子どもの力を引き出すクラス・ルールの作り方』(ナツメ社)『子どもの力を引き出す自主学習ノートの作り方』(ナツメ社)など、単著共著多数。Learning Association of Facilitative Teachers主宰や、日本イエナプラン教育協会会員として、ご活躍中。

大野睦仁氏(北海道・小学校教員)
『「結びつき」の強いクラスをつくる50のアイデア 』(ナツメ社)『小学校高学年 学級経営すきまスキル70』(明治図書)など、単著共編著多数。第100回を迎える教師力BRUSH-UPセミナー5期代表。


8月8日(水)【学び続ける子どもたちDAY】

09:15~09:30 受付 
09:30~09:45 開会セレモニー~100回に寄せて 
09:45~10:15 オープニングセッション「学び続ける子どもたち/教師たち」            ファシリテーター:石橋智晴氏 
10:20~11:20 「学び続ける子どもたち」のための学級づくり・授業づくり           伊垣尚人氏 
11:30~12:00 伊垣実践をどう受け止め、どう考えたか
             伊垣尚人氏/多賀一郎氏/南恵介氏/大野睦仁氏 

12:00~13:00 昼食休憩
13:00~13:05 「学び続ける子どもたち」につなげる授業づくり①模擬授業  
13:05~13:25 模擬授業1 藤原友和(函館・小)
13:25~13:45 模擬授業2 南恵介氏 
3:50~14:40 「学び続ける子どもたち」につなげる授業づくり②
          ~模擬授業の分析も交えながら~ 南恵介氏 
14:50~15:20 「学び続ける子どもたち」の行き先~話題提供 大野睦仁氏
15:20~15:50 「学び続ける子どもたち」の行き先
             伊垣尚人氏/多賀一郎氏/南恵介氏/大野睦仁氏
             司会:山下幸(札幌・中)
16:00~16:45 チェックアウト「学び続ける子どもたち」
           ファシリテーター:石橋智晴氏


8月9日(木)【学び続ける教師たちDAY】

09:15~09:30 受付
09:30~09:40 開会セレモニー
09:40~10:10 チェックイン「学び続ける教師たち」
             ファシリテーター:石橋智晴氏
10:15~11:15 「学び続ける教師たち」のための意識づくり・職場づくり             多賀一郎氏
11:25~11:55 多賀提案をどう受け止め、どう考えたか
             多賀一郎氏/伊垣尚人氏/南恵介氏/大野睦仁氏

11:55~12:55 昼食休憩
12:55~13:00 「学び続ける教師たち」を考える①~2つ授業から
13:05~13:25 模擬授業1 三浦将大(函館・小
13:25~13:45 模擬授業2 高橋和寛(札幌・中)
13:55~14:25 「学び続ける教師たち」を考える②
             ~対談:二つの授業から見える「学び続ける教師」~
             伊垣尚人氏/南恵介氏

14:35~15:05 「学び続ける教師たち」へ~話題提供 大野睦仁氏
15:05~15:35 「学び続ける教師たち」へ~対談 多賀一郎氏/大野睦仁氏           司会:髙橋裕章(札幌・小)

15:45~16:45 クロージングセッション「学び続ける子どもたち/教師たち」         ファシリテーター:石橋智晴氏
16:45~16:50 閉会セレモニー


お申し込みは、以下のアドレスからどうぞ。
(こくちーずにジャンプします)

2018年3月31日土曜日

平成29年度 活動終了

 おかげさまをもちまして、本年度の集会全日程を終了いたしました。
 たくさんのご参加をいただき、ありがとうございました。

 平成30年度の活動につきましては、計画が決まり次第お知らせいたします。

2018年3月26日月曜日

同僚と「交換ノート」をやってみた

 同僚と「交換ノート」をしています。北海道公立小学校教諭の小林雅哉さんに教えてもらい、「交換ノート」をはじめてから今年度で2年目となりました。「交換ノート」をとおして日々の実践や気づきを、何人かで交流しています。

今、学校は多忙感に包まれ、互いの思いを出し合っている余裕がないというのが正直なところではないでしょうか。他と腹を割って話す機会が減っている中で、お互いがどんな教育理念をもっているかを知らないまま相手のことを安易に否定してしまったり、折り合いをつける着地点を探れないまま話し合いが終わってしまうということもしばしばありました。また、同僚の先輩教師が「後輩へアドバイスしたい気持ちはあるが、そういう場がなかなかないんだよなあ」とつぶやいていました。学校力を高めるために何かしたい気持ちはあるが一歩踏み出せないもどかしさを抱えていることも知りました。

こうした実態を少しでも緩和できないかと考えて取り組み始めたのが「交換ノート」でした。「交換ノート」には、たとえば(その1)(その2)のようなことが綴られていました。

――――――――――――――――――――――――――――――――

(その1)

誰の言葉だったか・・・。

できない部分(障害)にからめとられた日常生活の支援や援助は「できない」に対する単なる日常生活動作の介助にすりかわってしまう。

必要なのは、介助を受けた中で利用者がどのような生活を送ることができるのかを考える大きな視点である。

 

思い出した。

――――――――――――――――――――――――――――――――

 この投稿をしたのは、初任者の特別支援学級の先生です。「僕らの仕事は介助することなのだろうか?」という大きな問いを同僚に投げかけたのだと思われます。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――

(その2)

信念を貫くって素敵だなあ。

相手が誰であれ。

自分の信念を貫くことって

教師として、いや人として

大切なことだと思う。

簡単に曲げちゃったらイチバン大切にしなきゃならない「自分」が

なくなっちゃいそうな気がするもんな。

 この投稿をしたのは、私と同じ部活動の顧問が書いてくれたものです。この日の前日にいろいろあって落ち込んでいる私に、励ましの言葉を投げかけてくれたのだと思われます。

 

これらの他には、次のような投稿がありました。

①授業の板書をパシャリと撮ったもの

②授業で使ったワークシート

➂読書してお気に入りのページ

④朝の会で話した内容

Twitterでリツイートした投稿

⑥部活動等での語り

⑦子どもたちの写真

⑧教室掲示

⑨校内研修の感想

⑩校外の研究会の参加報告

⑪生徒指導で意識したこと

⑫学級づくりでの悩み

⑬授業づくりでの悩み

⑭励ましのメッセージ

⑮少し時間が余ったときに行った遊び

⑯学級懇談会の内容

⑰気になる新聞記事

⑱学級通信


こうした投稿に対して、下線を引いてちょこっとコメントを書きます。コメントの量は、家庭学習ノートを点検したときに書く程度です。実践や気づきを自分が投稿してもしなくてもいいし、相手の投稿に対してコメントを書いても書かなくてもいいというルールを設定し、無理なく自分のペースで進めることを大事にしました。

先日、「交換ノート」をPDF化すると、1年間でA4ノート92ページ分にもなりました。隙間時間を活用するので「交換ノート」で交わされるコメントの量はわずかですが、同僚から反応が返ってくるだけで日々の仕事へのモチベーションは上がります。また、3月にもう一度読み返して見みると、自分が取り組んできたことを俯瞰してものをみることができたり、取り組んできた中で優先順位の高い学びは何か情報を取捨選択したり、当時と変わったものは何か、変わらないものは何かを自覚することができました。

同僚との「交換ノート」が、みんなが多様な考えや意見を持ち寄って話し合えたり、協力しながら学校をつくっていくきっかけに少しだけ貢献できていたら嬉しいです。無理なく進められる「交換ノート」を、ぜひ次年度取り組んでみてはいかがでしょうか?

(藤倉 稔)

2018年3月16日金曜日

見てない大人と聞かない子ども

通勤途中のこと。いつの間にか道路脇に空き地が出来ている。先週まで何か建物があったはず。思い出せない。毎日通っている道なのに。しばらく考えて、「昔からあった食堂がなくなったのだろう」と自分を納得させた。あの食堂には20年前に一度だけ入ったことがある。もう店を畳んでも不思議ではない。

それから2週間後のこと。不思議なことが起こった。あの食堂が道路脇にあるではないか。あの空き地の手前100mの場所だ。自分を納得させたあの日から2週間、自分は何を見てきたのだろう。

不思議なこともあるものだ。きっと店を土台ごと移動させていたのだな。

改めて自分を納得させた。

 

目に映ることと見ることは別である。教師の目には、子どもが映る。だからと言って教師が子どもを見ているとは限らない。

そう言えば新しい自動車が欲しくなったときは、自動車のチラシがやたらと家に届き、ガーデニングに凝ったときは、街路樹さえもやたらと目に飛び込んだものだ。

見ようとしないものは目に見えないのだ。もっと言うと「星の王子さま」でキツネが語ったように、本当に大切なものは目に見えないのだろう。

 大人が子どもを見ていないように、子どもは大人の話を聞いてはいない。「さっき言っただろう」と目くじらを立てるのは、空を見上げて「なぜ雨が降るんだ」と怒るようなものである。

 子どもにとって世界は新鮮だ。つまらない大人の話を聞いている時間はないのだ。そう自分に言い聞かせるようにしていたら、「さっき言っただろう」と子どもに怒らなくて済むようになった。もっとも最近は、自分がさっき言ったことも忘れているからかもしれないが。


 見てない大人と聞かない子どもの間でコミュニケーションが成り立つのは、奇跡的なことだ。奇跡を起こすには、大人が子どもの話を聞くことだ。そうすると子どもは大人の話に耳を傾け、大人には子どもの本当の姿が見えてくる。(千葉孝司)

2018年3月11日日曜日

86.9%

 担外となり,算数の少人数指導に関わっていたときのことです。

私が担当した中にいたAさんは,まちがえてしまったり問題ができなかったりすると,顔の表情がみるみるくもり,イライラした表情になってしまいます。時には一緒に学習している友だちや自分自身にあたってしまうこともありました。そうなってしまうと,指導は受け付けない状態です。髪をぐしゃっとにぎったり,時には泣き出してしまったりすることもあります。

しばらく時間をおいて話を訊くと,

「わからなくてイライラグチャグチャして」

「できない自分に腹が立った」

「自分はダメ。なんでできない。前にできていたのに。何で忘れんだろってループになる」

等のように話してくれました。これらの言葉をもとに,Aさんに配慮しながら指導をしていました。

ですがあるとき,Aさんにとっての「イライラ」の原因は,実はこれらのことだけではないということがわかりました。

それは,

「お腹すいてイライラしちゃって・・・」

と話してくれたことがきっかけでした。そのことを聞いてから意識してみると,Aさんがイライラしてしまうのは,朝食を食べてきていないときや4時間目が多いことがわかりました。4時間目というと給食前の最後の授業です。朝食を食べていないときのAさんにとっては,お腹がすいているピークです。「あと少しあと少し」と,がまんしながら授業を受けていたのだと思います。そんなとき,どうしても授業に集中できず,できなかったりまちがったりしてしまい,イライラはさらに助長されていたのかもしれません。きっと,このようなことは,これまでの小学校生活で何度もあったのだと思います。

 

題名にある,86.9%というのは,「平成29年度全国学力・学習状況調査 児童質問紙」にある,「朝食を毎日食べていますか」という問いに,「している」と答えた児童の割合です。平成19年度からの経年変化を見ても,「している」が90%を超えたことはありません。中学生では,小学生よりも「している」と答えた割合は少なくなります。様々な理由で朝食を食べていない子どもが1割以上いるのです。

「している」の86.9%に含まれていない,13.1%の子ども達がどんな思いで授業を受けているのか。お腹がすいていて授業どころではないかもしれません。Aさんの言葉をきっかけに,このような子どもたちに自分ができることは何かを考え続けるようにしています。(三浦 将大)